ハイパフォーマンスコンピューティング (HPC)
モバイル、クラウド、ソーシャル、ビッグデータ、IOT等の爆発的な普及により、システムが処理しなければならないデータサイズは劇的に増加しています。戦略の意思決定プロセスを高速化するためにリアルタイムデータ解析と、高速で大量のデータの複雑な計算を実行するハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)への要求が高まっています。HPCは石油やガスの掘削場所を見つけるための地質調査から、気象解析や遺伝子解析、大学や政府機関の高度研究に至る様々な業界ににおいて必要とされる技術です。近年の急速なHPC技術革新により大量のデータによる解析プロセスをより高速かつ正確に処理することが可能となり、多くの輝かしい実績をもたらしています。
HPCシステムの処理性能をより高速かつ正確にするためには複数のHPCサーバーからのデータアクセス要求を高速に処理し大量の解析データを格納することができる、高いパフォーマンス性能と大容量ディスクサイズをサポートするストレージ製品が必要となります。
InfortrendはHPCの厳しい要求条件に対応するため、複数のHPCサーバーからの要求を十分に処理できるパフォーマンス性能と高速ホストインタフェースを備え、爆発的に増加するデータの保存を可能とする大容量データサイズを実現する次世代ストレージプラットフォーム製品を提供します。
ソリューション概要
ハイパフォーマンス、大容量データサイズ
ハイパフォーマンスコンピューティング (HPC)システムは、複数のHPCサーバーからの集中的で多様な解析プロセスを実行するために極めて高いパフォーマンス性能を有するストレージシステムを必要とします。収集されるデータ量の増加と、解析プロセス完了後に生成されるデータ保存に対応するためには、大容量データサイズとスケーラビリティ性能も必要になります。HPCシステムが利用するデータサイズは最終的にはPBクラスに達し、バックアップ、アーカイブを取得するためにも大量のストレージデータサイズが必要になります。
高可用性
HPCアプリケーションは複数のサーバーからの解析プロセス処理を長時間に渡り実行します。ストレージシステムに障害が発生すると解析プロセスは停止し、ビジネスやサービスに多大な影響を与えてしまいます。
EonStor CSは複数データ保護機能をサポートし、ハードディスクやノード障害によるHPC解析プロセスの中断を防止する高可用性を実現します。
ハイスケーラビリティ
HPCシステムの規模が大きくなるにつれて、ストレージシステムに対して解析プロセスとバックアップデータを十分に処理できるハイパフォーマンス性能と大容量データサイズが必要になります。すべてのHPCサーバーは同じファイルパス(シングルネームスペースアーキテクチャ)を使用してデータにアクセスします。HPCアプリケーションの制限を回避するために、ストレージはスケーラビリティ機能を提供する必要があります。
EonStor CSはスケールアウトにより、パフォーマンス性能とディスク容量の両方が拡張され、システムの可用性は向上します。同時に拡張エンクロージャー追加によるスケールアップにより大容量データバックアップ等のストレージの要件を満たすことが可能です。
容易な運用管理とクラスタ展開
HPCアプリケーションシステムでは通常、大量のストレージノードが展開されます。大規模、かつ複雑なシステムアーキテクチャでは、ストレージクラスタ全体を効率的に構築して運用管理の負担を軽減することが可能となる管理ツールが必要となります。
EonStor CSはシステムの導入と管理を容易にするソフトウェアとハードウェアが完全に統合されたソリューションを提供します。管理ソフトウェアEonOneは複数システムの集中管理、パフォーマンスと容量モニタ、一元的なシステム運用管理を直感的なGUIインタフェースにより実行可能とします。
ソリューション適用例
EonStor CSは石油やガス業界、遺伝子解析、研究用解析システム等HPCシステム向けに最適なストレージソリューションを提供します。
ハイパフォーマンス性能と大容量データサイズ
EonStor CSスケールアウトNASストレージシステムの特長はノードと呼ばれるCSユニットの追加が可能であることです。簡単なセットアップ操作により、最大100GBpsのリード速度と最大100PBのストレージ容量を備えた高性能、大規模クラスタシステムが実現します。システム全体のパフォーマンスとデータ容量はシングルネームスペースにより提供され、複数のHPCサーバーが同一フォルダ/パスを利用しデータ解析や共有を実行するため、データアクセス処理の複雑さは軽減されます。EonStor CSは自動バランス機能をサポートしており、データは各ノードに均等に分散します。この機能によりデータアクセス効率が向上し、データの不均等な配備によるパフォーマンス抑制が回避されます。

ハイスケーラビリティ
EonStor CSはパフォーマンスと容量を向上させることが可能となる高いスケーラビリティ性能を備えています。最大ノード台数144台によるスケールアウト機能によりシステムパフォーマンス性能は直線的に向上し、クラスタ全体のパフォーマンスは100GBps(リード/ライト)に達します。
EonStor CSはディスク容量を拡張する機能としてスケールアウトとスケールアップをサポートしています。スケールアウトにより、パフォーマンス性能とディスク容量の両方が拡張され、システムの可用性は向上します。 同時に拡張エンクロージャーによるノードあたり最大搭載ディスク台数120台のスケールアップ機能により大容量データバックアップ等のストレージの要件を満たすことが可能です。

直感的な管理インタフェースと容易なファイル共有
EonOne – 直感的GUIストレージ管理ソフトウェア
EonOneはEonStor CSのストレージ管理ソフトウェアであり、システム管理者がストレージとネットワークを簡単にセットアップできるセットアップウィザードも用意されています。直感的なGUIインタフェースにより、ユーザー資格情報と共有フォルダの管理は容易に実行することが可能であり、EonStor CSのクラスタの設定を簡単かつ短時間で完了させることが可能となります。EonOneのウィザード機能によるセットアップは5分程度、クラスタ管理実行は30分程度で完了します。

(EonStor CS)

ユーズケース
石油、ガス業界:削減場地質解析

石油およびガス業界では、地震探査、流体分析、流動圧力測定など、さまざまなセンサーからすべての掘削データを収集する必要があります。パフォーマンスを向上させるために、これらのデータは分散コンピューティングにより分析されます。EonStor CSは高いパフォーマンス性能、大容量ディスクサイズ、高可用性、およびスケーラビリティ性能によりHPCアプリケーションの要求条件に対応します。
EonStor CS 4024Gによるオンラインストレージクラスタは最大ノード数144ノードにより100GB/sを超えるスループットを実現し、ノード間内部通信用の40Gb/s RDMAにより、内部データ通信の遅延時間を短縮し、RAID/ノード/ディスク障害によるパフォーマンス低下を防ぐため、複雑な地質データ解析プロセスを高速かつ安定したパフォーマンス性能により十分に処理することができます。
EonStor CS 2060は4U 60ベイ高密度実装モデルであり、フォルダーマイグレーション機能を利用して、大量のデータのバックアップ(アーカイブ)を実現します。各CS 2060ノードは4U 60ベイJBODを増設することが可能でありトータルデータサイズ100PBを超える容量を提供することができます。

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